一口に公務員といっても、たくさんの職種があることをご存知ですか?
多くの人がイメージする公務員は市役所で働く職員を指すと思います。
他にも警察官や消防官といった僕たちの安全・安心を守ってくれている職種も公務員なんですね。
本記事では、このような公安職と呼ばれる公務員について紹介します。
公務員試験「公安職」とは?
公務員試験「公安職」とは、国家や地域の秩序や治安を守ることを目的とした職種の区分です。
主な職種は次のとおり。
- 警察官
- 消防官
- 海上保安官
- 刑務官
- 入国警備官
- 皇宮護衛官
これらの職種は、いずれも社会の安全と平和を守るために、さまざまな業務に携わっています。
公安職公務員になるには?
結論、人事院や地方警察・市が行う公務員試験(採用試験)に合格することが条件です。
公安職の公務員試験は、筆記試験のほかに面接試験や体力試験が課せられます。
筆記試験は中学校から高校までに学んだ基礎学力を中心に出題され、面接では志望動機などを中心にアピールしなければなりません。
資格試験と違い、勉強だけできても合格できない点には注意が必要です。
しかし、社会の安全と平和に直接貢献できるやりがいのある仕事であり、使命感を持って働きたい人には、非常に魅力的な職業といえるでしょう。
警察官になるには
都道府県が行う警察官採用試験に合格する必要があります。
警視庁、大阪府警、北海道警は試験日が独立していますが、その他府県は統一実施されます。
主な試験日は次のとおり。
- 大卒:5月、7月
- 高卒:9月(一部自治体では5月試験も受験可)
試験内容は都道府県によって異なりますが、多くは「教養試験(筆記)」、「論作文」、「面接試験」、「体力検査」が課されます。
参考》対策ガイド2024|警視庁採用試験の難易度は?内容と傾向を解説
消防官になるには
市町村が行う市職員(消防官)採用試験に合格する必要があります。
東京消防庁は試験日が独立していますが、その他市町村は統一実施されます。
主な試験日は次のとおり。
- 5月:東京消防庁(大卒向け)
- 6月:政令市(大卒向け)
- 7月:市消防(大卒、高卒向け)
- 9月:東京消防庁(大卒、高卒向け)
- 9月:市町村消防(高卒向け)
- 9月:政令市消防(高卒向け)
試験内容は自治体によって異なりますが、多くは「教養試験(筆記)」、「論作文」、「面接試験」、「体力検査」が課されます。
参考》【一類・三類】東京消防庁採用の試験内容と傾向【一次・二次試験】
海上保安官になるには
人事院が行う次のいずれかの試験に合格して、海上保安学校に入学・卒業する必要があります。
- 海上保安官採用試験(大卒)
- 海上保安学校学生採用試験特別(大卒・高卒)
- 海上保安学校学生採用試験(大卒・高卒)
- 海上保安大学校学生採用試験(高卒)
これらの試験に合格すると、海上保安学校や海上保安大学校で1年〜4年の専門教育を受けます。そして、卒業後、海上保安官としての勤務が始まります。
主な試験日は次のとおり。
- 5月:海上保安学校学生採用試験特別(大卒・高卒)
- 6月:海上保安官採用試験(大卒)
- 9月:海上保安学校学生採用試験(大卒・高卒)
- 10月:海上保安大学校学生採用試験(高卒)
試験内容は、「基礎能力試験(教養試験)」、「専門・学科試験」、「作文試験」、「面接試験」、「体力検査」が課されます。
参考》【高卒大卒】海上保安学校に入るには?偏差値や難易度、対策のコツ
刑務官になるには
人事院が行う刑務官採用試験に合格する必要があります。年齢要件を満たせば、高卒・大卒関係なく受験できます。
試験日は9月中旬。
試験内容は、「基礎能力試験(教養試験)」、「作文試験」、「面接試験」、「体力検査」が課されます。
参考》【受かりやすい?】刑務官採用試験の難易度と合格に必要なポイント
入国警備官になるには
人事院が行う入国警備官採用試験に合格する必要があります。年齢要件を満たせば、高卒・大卒関係なく受験できます。
試験日は9月中旬。
試験内容は、「基礎能力試験(教養試験)」、「作文試験」、「面接試験」、「体力検査」が課されます。
参考》入国警備官採用試験の難易度は高くないが難しい理由と対策方法
皇宮護衛官になるには
人事院が行う皇宮護衛官採用試験に合格する必要があります。年齢要件を満たせば、高卒・大卒関係なく受験できます。
試験日は大卒が6月、高卒が9月です。
試験内容は、「基礎能力試験(教養試験)」、「論作文試験」、「面接試験」、「体力検査」が課されます。
参考》対策ガイド2024|皇宮護衛官になるには?採用試験の内容と傾向
まとめ
一口に公安職公務員といっても、さまざまな職種があったと思います。
試験内容は少し違いますが、対策することに大きな違いはありません。なので、とりあえず勉強を始めて、徐々に本命試験を考えるのも一つの手です。
また、現在は女性職員を積極的に採用する傾向があります。実際に多くの自治体が女性PRをしていますからね。
公安職は男性の仕事と思われがちですが、そのような固定概念は捨てて、女性であっても公安職を目指してみてはいかがでしょうか。
今回は以上です。