どうも福永( @kyosai365)です。
先日、こんなDMがきました。
[say img=”https://schoolsict.net/wp-content/uploads/2021/03/komao.png” name=”悩む男”]もともと教員を志望していましたが、市役所のインターシップを経験して市職員にも興味をもってしまいました。教員採用試験と公務員試験は両立できますか?[/say]
結論からいうと、教員採用試験と公務員試験の両立はできますよ!
でも個人的にはおすすめしません・・・。
試験の特徴を示しつつ比較していきます。
実際に迷っている人は参考にしてみてください。
教員採用試験と公務員試験の違い|両立が難しい3つの理由
これから対策をはじめるうえで抑えておきたい試験の違いを解説します。
- 試験科目
- 試験内容
- 選考方針
確認しましょう。
試験科目
まず試験科目が異なります。
一般的に出題される科目は次のとおり。
教員採用試験 | 公務員試験 |
---|---|
教育原理 | 数的推理 |
教育法規 | 判断推理 |
教育心理 | 資料解釈 |
教育史 | 文章理解 |
政治 | 政治 |
経済 | 経済 |
日本史 | 日本史 |
世界史 | 世界史 |
地理 | 地理 |
数学 | 数学 |
物理 | 物理 |
化学 | 化学 |
生物 | 生物 |
地学 | 地学 |
国語 | 社会時事 |
英語 |
教員採用試験は受験先によって「音楽」や「保健体育」などの出題もあります。
[say img=”https://schoolsict.net/wp-content/uploads/2020/12/she.png” name=”悩む人”]同じ科目(緑部分)もあるけど同じ内容なの?[/say]
内容に違いはありません。
しかし、重要度が違います。
例えば、出題数の多い順がこちら。
- 教員採用試験:国語、英語、数学
- 公務員試験:政治、経済、社会
数学は教員採用試験では頻出だけど、公務員試験では1問出るか出ないかです。
また、公務員試験で政治や経済はよく出るけど教員採用試験では出ないことも。
そのため内容は同じでも対策にかける時間は違ってくるんですね。
試験内容
続いて試験内容が違います。
一般的な内容がこちら。
教員採用試験 | 公務員試験 |
---|---|
教養試験 | 教養試験 |
専門試験 | 専門試験 |
個人面接 | 個人面接 |
論作文 | 論作文 |
集団面接 / 討論 | |
模擬授業 | |
実技試験 |
筆記試験や面接試験で構成されます。
公務員試験は国家公務員や県・市職員によって多少の違いはあるけど、基本的には同じです。
しかし、教員採用試験は自治体ごとに内容が異なるんですね。
そのため、受験先に合わせた対策が必要です。
選考方針
- 教員採用試験:人物重視
- 公務員試験:筆記重視
教員採用試験は試験内容からも分かる通り「人物面」を重視しています。
そのため筆記試験の点数が低くても合格できる可能性があります。
一方、公務員試験は筆記試験で高得点を取れると合格しやすくなっています。
例えば、国家一般職の配点は約70%が筆記試験なんですね。
つまり、教員志望なら面接対策、公務員志望なら筆記対策が重視されるため力の入れ具合が違ってきますよ。
[say]市職員の選考は人物重視に移行しつつあるんですけどね・・・。[/say]
教員採用試験と公務員試験はどっちが難しい
結論からいうと「公務員試験」の方が難しいです。
理由は次の3つ。
- 合格率が低い
- ボーダーが高い
- 過去問がない
順に解説します。
合格率
合格率は教員採用試験の方が圧倒的に高いです。
例えば、東京都で比較すると・・・。
- 東京都教員採用試験:37%
- 東京都職員1類B:27.4%
※2020年の結果
とくに小学校教諭であれば合格率は50%、2人に1人が受かりますからね。
公務員試験の場合は10%台の自治体も多いので難しいです。
ボーダーライン
筆記試験のボーダーラインは「公務員試験」の方が高いです。
- 公務員試験:7割
- 教員採用試験:5〜6割
教員採用試験は「筆記+面接」の合計で評価をつける自治体が多いです。
そのため点数が悪くても、面接の評価次第で合格できています。
しかし、公務員試験は筆記のみである場合が多く受験者レベルも高いためボーダーは高くなりやすいんですね。
[say]公務員試験は誰でも受験できるので、高学歴の人が集まりやすくなっているんですね。[/say]
過去問の有無
公務員試験の過去問は非公開です。
唯一、内容が公開されているのは「国家公務員」と「東京の試験(都庁、特別区、消防庁、警視庁)」だけ。
県庁や市役所などの問題は当日に回収されてしまうため、過去問がありません。
教員採用試験なら、問題は持ち帰ることができるため過去問が存在します。
過去問があれば、出題傾向を把握して勉強することができますよね。
しかし、公務員試験は過去問がないため、「何が重要なのか」知ることが難しく、対策に手間がかかってしまうのです。
教員採用試験も公務員試験も対策に時間がかかる
両立はできるが、多くの時間と努力が必要。
ここまで読んでいただいて分かるように、試験の傾向、科目がまったく異なります。
共通していえることは「要領よく対策する」ことです。
しっかり試験分析をすれば傾向がつかめます。
傾向通りに対策をすれば短い時間でも効果的な対策ができるはずです。
実際に両方に合格する人もいるので諦める必要はないかと。
覚悟をもって対策しましょう!